平成15年5月31日(土)

第33号




◇◇◇ 日本臨床検査技師連盟だより ◇◇◇





総合規制改革会議「重点検討項目」において
医療関係職種の派遣法改正か




 平成11年法律第84号で「改正法」及び「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備に関する法律施行令の一部を改正する政令」(平成11年政令第36号)が公布され同年12月1日から施行された。
 この改正法から禁止業務の限定列挙方式に変更され、労働者派遣業務が原則的に自由化されたが、医師、看護師、臨床検査技師等はチーム医療により一体として業務を行うことから派遣労働者では連携、コミュニケーション不足から支障が生じ、医療事故が起こるおそれがあるとされ、労働者派遣事業の適用除外業務されたことは周知のとおりである。
 臨床検査技師においては、この法律で診療の補助として行う採血及び政令で定める生理学的検査第20条の2の第1項と法律施行規則第12条第9号に規定する管理者及び同条第11号に規定する精度管理責任者は、労働者派遣事業の対象業務から外れた。
 その後、今年の2月17日に総合規制改革会議から「規制改革推進のアクションプラン」が提起され、医療分野への派遣対象拡大が重要検討事項の一つに掲げられ、今年6月に「重点検討項目に関する答申」をとりまとめる方向で検討されている。
 日臨技では、5月29日厚生労働省医政局総務課長等と面談し、チーム医療に支障がでること、医師や看護師等と十分な意思の疎通が図れなく、医療事故につながるおそれがあることなどから反対することを明確に伝えた。これに対して厚生労働省側からは、医療従事者の派遣については、医師、看護師、コメディカル等全職種の意見を聞いた上で「医療分野における規制改革に関する検討会」に参考意見として提示すると共に、医療従事者全体として派遣を解禁するかどうか検討を重ねることになるが、臨床検査技師のみの派遣解禁は考えていないとのことであった。
 今回の派遣法改正では「紹介予定派遣」などで医療機関のニーズに応じて、医療従事者を効率的に配置し、医療提供体制の充実を図って行く方向性も示された。
 ※「紹介予定派遣」とは
  労働者派遣のうち、派遣元事業主が、派遣労働者・派遣先に対して職業紹介を行うもので、今国会で審議中の労働者派遣法改正により、従来の派遣では行えなかった派遣就業開始前の面接、履歴書の送付等が可能になる。

上田勇衆議院議員(公明党)が
   衆議院決算行政監視委員会で臨衛技法改正について質問

 去る5月19日(月)、衆議院決算行政監視委員会第3分科会において公明党の上田勇衆議院議員から、当会が進めている法改正要望についての質問がされたので、以下にその速記録の一部を掲載する。

 
○上田(勇)分科委員
 次に、臨床検査技師、衛生検査技師に関する在り方等検討会につきまして、時間の関係もありますので、ちょっとまとめてご質問させていただきたいと思うんですが、この検討会の検討結果が近々中間とりまとめという形で公表されるものだというふうに承知いたしております。検討課題の中には、一定の結論に至ったものもありますが、引き続き議論するべきであるとされた項目もございます。
 その、引き続き今後検討するということになった項目の中に、生理学的検査の規定方式の変更というのがございます。
 近年、医療技術、検査技術がものすごいスピードで進歩している中で、そうした変化に機動的に対応する、そういう必要性についてはこの委員の中でもコンセンサスが得られたものの、業務独占にするかどうか、また、その規定の仕方についていろいろな意見があって、結論としては、いずれかのレベルの法令で項目を明確に特定する、そういう必要性があるんだろうというところで大体の意見が一致したと聞いております。さらに、現在は検査項目が政令になっておりますけれども、それを厚生労働省令に落として、そうすればもっと機動的に対応できるんじゃないかというような意見もあったと承知をいたしております。
 これもなかなかいいアイデアではないのかなというふうに思います。
 さらに、この業務範囲について論議をするために専門家が集まって検討する枠組みが必要であるというような意見も多数あったと聞いているところでございますが、早急にこうした検討会のようなものを発足して議論を始めるべきではないのかなというふうに思います。
 もう一点、業務独占となっている生理学的検査のほかに、検査結果が診断にとって非常に重要な役割を果たしている。もし誤りがあった場合には人体に重大な影響が及ぶ危険性の高い検査については、検査の品質、信頼性を保って、その結果についての責任を明らかにするためにも、無資格者による検査を規制すべきではないかというような意見が提起され、これについて議論されたものというふうに承知をいたしておりますが、これについてはいろいろな意見があって、結論に至らなかったというふうに聞いております。
 この二点、検査結果というのは診断や治療方法の決定にも大きな影響力があるものだというふうに思いますので、やはり国民の医療に対する信頼を維持していくためには果たして今の制度でいいのか、あるいはどういう点を改めていかなければいけないのか、こういったことについてはしっかりと議論をして結論を出していかなければいけないというふうに思いますけれども、そういう意味では、専門家あるいは実際検査に携わっている当事者の方々などで早急にさらにこの議論を進めて結論を得るように努力をしていかなければいけないのではないかというふうに思いますが、今後の方針についての考え方をお伺いしたいというふうに思います。

○篠崎政府参考人(厚生労働省医政局長)
 先生からこの問題についてのご指摘を受けたのは昨年の7月でございましたが、それ以後、10月にこのあり方検討会を設置いたしまして、今まで5回ほど検討を重ねてまいりました。
 それで、その結果でございますけれども、医師と検査技師との関係、それから衛生検査技師の廃止について、それから生理学的検査の規定方式の変更、ただいまご指摘ございましたが、そういう問題、それから臨床検査技師の業務独占分野の拡大について、検査の質の確保について、このことにつきましてはおおよその意見の集約がされたところでございまして、これを受けまして最終調整を行っておりまして、まとまり次第公表したいというふうに考えております。
 今また、先生からさらにご質問のございました生理学的検査の規定方式につきまして、個々の検査を個別に規定するのではなくて業務範囲を包括的に規定すべきではないかという意見もございましたけれども、生理学的検査につきましては、患者が負う危険性は個々の検査方法に応じて異なるというようなことから慎重に判断すべきというふうにされまして、その上で、政令または省令のいずれかのレベルにおいて明確に特定すべきという結論に至ったものでございます。法律から直接省令に委任することも一案との考え方が示されておりますけれども、これは近年、他の医療関係資格法においてはこういう形をとっておるのが一般的でございますが、このことにつきましても、関係者の方々ともよく相談しながらその方向性を見定めたいというふうに思っております。
 それから、検査結果が人体に影響を及ぼす検体検査につきましてでございますが、この検討会におきまして、検査技師などの専門的知識、技能を持つ者が行うことが望ましいことには変わりはないけれども、独占業務を含む法律上の具体的位置づけについてはさらに慎重な検討を行うべきということになっておりまして、将来的な検討課題である、そのように認識をいたしております。

○上田(勇)分科委員
 済みません、時間がなくなってしまいましたけれども、今の点について、ぜひ、一応の一段落はついたわけではありますけれども、やはりこれは重要な課題であるというふうに思いますので、引き続き検討を続けていただきたいということを要望させていただきます。



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平成15年3月6日(木) 第32号 日本臨床検査技師連盟だより 平成15年6月7日(土) 第34号 日本臨床検査技師連盟だより


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