| 平成12年12月 |
| 厚生労働大臣 坂口 力 殿 |
| 「臨床検査技師・衛生検査技師等に関する法律」に関する要望書 |
| 東京都千代田区九段北4-1-5 市ヶ谷法曹ビル405 社団法人 日本臨床衛生検査技師会 会長 岩田 進 |
平素は、当会の運営に格別のご指導を賜り、厚くお礼申し上げます。 |
| 要 望 内 容 | |
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| 1、 | 申請免許による衛生検査技師を廃止していただきたい。 |
[理由] | |
昭和45年に「衛生検査技師法」が改正され、「臨床検査技師法」が制定されました。その時点で臨床検査技師が衛生検査技師の業務を100%カバーすることから「衛生検査技師」を廃止すべきとの議論がありましたが、当時は臨床検査業務が急速に拡大している時期であったため、検査技師数の不足が懸念されるという理由から廃止されずそのまま現在に至っております。 現在では臨床検査技師数も充足しており、新卒者の就職難さえ生じております。国家資格である衛生検査技師免許が、無試験で申請のみで付与されることは、資質の担保がない者を国民の命を守る医療の一翼を担う医療関係職種の中に位置づけておくことであり、理解しがたいところであります。 早急に検査技師の二重構造を是正する意味から、衛生検査技師を廃止していただきたいと考えます。 | |
[参考] | |
かつて、診療エックス線技師法は、医療技術の高度化に伴い、広く放射線が使用されてきたことからアルファ線、ベーター線をはじめ、広範囲の放射線を取り扱えるようにするために、新たに診療放射線技師法が創設されました。その後、診療放射線技師が、診療エックス線技師の業務を100%カバーできることから、診療エックス線技師の必要性が薄れ、昭和58年に「行政事務の簡素合理化及び整理に関する法律」のなかで、診療エックス線技師法が廃止された経緯があります。 | |
| 2、 | 生理学的検査は政令の規定を、項目列記方式から機能別包括方法に改めていただきたい。 |
[理由] | |
生理学的検査は、人体に直接触れることから医行為と判断され、臨床検査技師が行う制限業務として、昭和45年に政令により心電図検査をはじめ8項目が定められました。 その後、検査法の進歩や開発等により、次の如く3度にわたり項目追加が行われております。 医学・医療技術の進歩発展が著しい現在、医療の現場にでは、医師の判断のもと政令で規定されている以外の検査も導入されております。今後も医学技術の進歩により、臨床医が必要とする生理学的な検査項目が更に拡大してくることから、医師が診療上必要と認め、人体への侵襲度が少ない検査機器で行われる生理学的検査で、以下に示した検査領域については、臨床検査技師がすべて行えるようにしていただきたいと考えます。
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| 3、 | 検体検査のうち、次の検査領域については臨床検査技師(医師を除く)の業務と規定していただきたい。 |
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[理由] | |
検体検査業務は生命を測る検査と言われており、中でも上記3領域の検査結果は診断治療上の重要な指標となり、生命に直接的に作用する項目があります。 不十分な精度管理によって出された検査結果による診断及び治療は、重大な医療過誤の原因となる可能性があります。 よって、臨床検査の専門教育を受けた検査技師の手で行うことは、医療への信頼を高め、適切な医療に資すると考えます。 | |
| 1. 輸血(臓器移植)に関する検査 | |
[理由] | |
厚生省は1989年「輸血療法の適正化に関するガイドライン」、1994年には「血液製剤保管マニュアル」を定めたが、輸血検査に従事するもの身分は規定されていません。適正な輸血療法の鍵となる交差適合試験および製剤保管管理が臨床検査技師の手によって遂行されている実情から、多くの施設で臨床検査技師が「輸血療法委員会」の中心的役割を果たしています。このような背景から現行法では業務に規制のない一連の輸血検査に法規制が加わることは必要なことであります。 | |
| 2. 臨床微生物(ウイルス学的)検査 | |
[理由] | |
わが国においては「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」により患者の人権を尊重しつつ感染症の予防にむけ具体的な方針が示されています。 厚生科学研究「新興・再興感染症研究事業:薬剤耐性菌による感染症のサーベランスシステムの構築に関する研究」等の疫学的な研究は、常に当会が組織化した臨床検査技師が担当しています。 細菌伝染病を中心とした感染症に迅速な対応をするためには、医学的知識と専門的技術を修得した臨床検査技師が行うべきで、このことは患者の人権を尊重することになります。 | |
| 3. がん遺伝子・DNA・染色体検査 | |
[理由] | |
ヒトゲノム配列解読がほぼ終わり、遺伝子検査が診断・治療・予防などに広く利用されるようになってきました。 特に遺伝子検査が他の検体検査と大きく異なるのは、出生前診断をはじめ、患者への充分なプライバシーが完全に保護されなければならない点など倫理面にかかる充分な配慮が求められることが上げられます。 従って診療に利用される遺伝子検査は専門知識・技術および倫理面の教育を受け、秘守義務のある臨床検査技師の担当業務とすることが望ましいと考えます。 |
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